3、中枠の取り外し
腕時計の電池交換をするにあたって中枠があるタイプはこれも外さないといけません。
中枠が無いものもあるのでご自身の時計には中枠が付いているのか付いていないのかを確認して作業を進めてください。
また、中枠があっても電池部分を抑えていない(電池が見える)ものは外す必要がありません。
※中枠が電池部分を抑えていないタイプはこの工程をとばしてください。次の工程は 4、電池を抜く です。
それでは裏蓋の外し方のご紹介をいたしましょう。
そもそも中枠とは何なのか?ですが、下の画像の時計の場合、白いプラスチックのパーツの事で中の機械を動かないようにすると同時に電池の抑えの役割を果たしています。 大抵はプラスチックのパーツの場合が多いです。
もし、中枠が有っても電池部分が見えていれば外す必要はありませんが、写真の時計の場合は電池を抜くために中枠を外さなくてはいけません。
上の画像の赤い矢印の部分に隙間があるのでピンセットやマイナスドライバー(精密)を引っかけて全体を少しずつ上に持ち上げていきます。
出来るだけ4ヶ所を順に少しづつ持ち上げて均等に上がるようにしてください。
取り方としては、単純に上に持ち上げればいいのですが、気を付けないといけないのは中枠を持ち上げた時にムーブメント(機械)まで引っ張ってしまう事です。※ムーブメントが持ちあがると針が取れてしまう場合があります。
そこでムーブメントの真ん中を指で軽く押さえながら中枠だけを上に持ち上げるようにします。
この時、ムーブメントを抑えている指、ピンセットはコイル(オレンジっぽいところ)に触れないようにしましょう。
そして、指サックなどをしてムーブメントに皮脂汚れが付かないようにした方がいいです。 汚れやゴミはムーブメントの劣化や不調の原因となります。
取り付け時に方向、裏表が分からなくなると困るので、取り外す際は中枠の表裏、方向などを覚えておくといいかもしれません。
いざ取り付ける時に方向がわからないと苦労します。
中枠が取れたら電池部分が見えてきました。
電池が見えたら次の工程に進みますが、ここで注意する点があります。
まず1つ目に、中枠が無いのでムーブメントが動きやすくなっています。
文字盤がムーブメントから外れてしまったり、巻真(リューズとムーブメントを繋いでいるやつ)を折らないようにご注意ください。
また、中枠が無くった分、さらに表側(文字盤側)にゴミやホコリが入りやすくなります。 文字盤側のホコリを取るには非常に難しいので入らないようにご注意ください。