BABY-Gの電池交換
耐衝撃、防水の時計といえばカシオのG-SHOCKやBABY-Gが定番です。
種類もカラーも豊富にあり、デザイン、性能共に文句なしの腕時計です。
最近ではソーラータイプの時計も増え、電池交換が基本的に不要となった物もありますが、まだまだ電池交換が必要な物もたくさんあります。
今回は、それらの中からBABY-Gデジアナタイプの電池交換のやり方をご紹介していきたいと思います。
※G-SHOCKにも共通する部分があるので参考にしてみてください。
※作業をする前に必ず「まず読んでください」のページで注意事項をお読みいただき、ご了承いただいた上で作業を行ってください※
(※基本的な流れは「電池交換」のページでもご紹介しています。)
また、防水性能をしっかりと確保したい場合は専門の時計店にご相談ください。
今回ご紹介するのは、あくまで電池交換の方法です。
正しく作業できたとしても防水性能は低下している恐れがありますのでご了承ください。
それでは作業内容をご紹介していきたいと思います。
ベルトを外す
まずはベルトを外します。
上の画像のようにベルトが裏蓋をカバーしている場合はベルトを外します。
※もし裏蓋の上にベルトが干渉していないようなら外す必要はありません。
ベルトの外し方は「ベルトの外し方、取り付け」でもご紹介していますが、伸縮性のあるパーツ(以下、バネ棒)で取り付いています。
バネ棒外しという専用工具、もしくは精密ドライバーのマイナスを使って下の画像の赤マルの部分からバネ棒を縮めて外します
バネ棒には引っ掛け部分があるので下の画像のようにしてバネ棒を縮めます。
縮めた状態でベルトをズラせば外す事が出来ます。
※サビが出ているとなかなか外れないこともあります。
ビクともしないようなら専門の時計屋さんに相談してみてください。
裏蓋などを外す
G-SHOCK,BABY-Gの多くは裏蓋がネジで止まっている事が多いです。
(※もしネジ以外の構造でしたら「裏蓋の開け方」のページを参考にしてみてください)
ネジは下の画像のように対角線の順で緩めるようにしましょう。
また、緩める際は少しずつ順番に緩めるようにしましょう。
少し緩めて次の場所、また少し緩めて次の場所、を繰り返して、何周かしながら緩めてみてください。
次に裏蓋を外したらパッキンと機械の上にあるカバーを外しましょう。
簡単に外せると思いますが、機械が持ち上がらないように注意しましょう。
機械が浮くとボタンがズレて操作が出来なくなる恐れがあります。
また、下の画像のバネにも注意が必要です。
このバネがなくなるとアラームの音が鳴らなくなったりします。
時計を裏返した際に落ちないように気をつけてください。
次に電池を上のシールを剥がします。
これはくっついているのでとても剥がしにくい場合があります。
これを剥がそうとして機械が持ち上がってしまうことが多いので気をつけましょう。
機械を抑えながら剥がすようにするのがオススメです。
電池を外す
やっと電池が見えてきました。
まずは古い電池を外さないといけません。
この時計は電池が2個入っているタイプですが、デジタルの物なら似た構造で電池カバーが付いている事が多いです。
上の画像の赤い丸の部分が引っかかって止まっています。
単純に金属カバーが引っかかっているだけなので下の画像のように隙間にピンセットを差し込んで軽く外に広げてあげれば外れます。
カバーが外れたら電池を外しますが、この時も機械が持ち上がらないように注意が必要です。
電池を抜いたら品番を確認し、同じ型番の電池を用意してください。
新しい電池を入れてAC端子をショートさせる
新しい電池が用意できたら電池の表裏を間違えないようにして前の電池と同じように入れます。
交換が出来たらカバーを閉じます。
基本的には上から押してあげれば爪が引っかかるはずですが、カバーを開ける時に爪を広げすぎてしまった場合はうまく引っかからないこともあります。
そのような時はカバーの爪部分を内側に押して引っ掛けてみてください。
カバーを閉じる事が出来たら次はAC端子と電池の表面をショートさせます。
下の画像をご覧ください。
ちょっとわかりにくいですが、機械に↑ACと書かれている部分があります。(黄マルの部分)
要は「矢印の先がACです」という表記です。
デジタルの時計はだいたいこういった表記があります。(たまにアナログもあります。)
場所が確認できたら画像のようにピンセットを使って電池の表面とAC端子をショートさせます。
下の画像のように機械の金属部分でもオッケーです。
しっかりショートさせる事ができると時計がリセットされます。
確認するには文字盤を見ないといけませんが、裏返すと機械やバネが外れる可能性があるので、時計を持ち上げ、下から覗き込むようにしてください。
電池を入れた瞬間から動き出すものもありますが、リセットをしないと動き出さないこともあります。
電池を交換しても動かないからといって諦めず、まずはリセットをしてみてください。
外したものを戻す
動き出しを確認したら、外したものを戻していきます。
今回の場合はシール、ウレタンパーツ、パッキンを戻していきますが、パッキンはシリコングリスの塗布をオススメします。
(シリコングリス塗布に関しては「ごみ取り、防水パッキン」をご覧ください。)
また、パーツには上下左右が決まっている場合があるので注意が必要です。
裏蓋を取り付ける
全てのパーツを戻し終えたら裏蓋を閉めます。
これも上下を間違えないようにしましょう。
ネジを締めるだけですが、外した時と同じように対角線順に少しづつ締めていきます。
しっかりと締め終わったら電池交換は終了です。
あとはベルトを取り付けるだだけですが、その前に時刻を合わせましょう。
その際、ボタンがちゃんと操作できるかもご確認ください。
もしボタンが反応しない場合は機械がケースから浮いたりズレたりしている可能性があります。
その場合は再度、裏蓋を開けてボタンを押した時に機械が操作できているか確認してみてください。
本来であれば下の画像のようにボタンを押すと赤マルの部分が動いて機械の端子の部分に接触して反応するはずです。
ベルトの取り付け
ベルトの取り付け方ですが、まず最初に片側を入れてしまってからもう一方のバネ棒を縮めて取り付けます。
縮めながらベルト入れ込めば勝手に穴の位置でバネ棒が伸びてくれるはずですが、BABY-Gの場合はバネ棒がうまく取り付け穴に入らない事があるので穴の位置で少し外側に押してしっかり取り付けてください。
取り付け後、ベルトが外れないか確認しても問題なければ完了です。
最後に
この時計は他の時計に比べると作業工程が多めです。
また、外したパーツの入れ忘れや上下左右がわからなくなってしまうこともあるので、自分なりの方法で外したパーツを間違えなく取り付けられるように管理をしてみてください。
また、冒頭でもお話ししましたが防水性能は当初よりも下がってる(効いていない)場合もあるので水、汗などにご注意いただき、ご使用ください。