電池の液漏れは危険です。
腕時計の電池交換をご自身でする場合、チェックしてほしいことがあります。
それは、「電池が液漏れしてないか?」という事です。
電池が液漏れを起こしてしまうと、時計が不調を起こすことがあり、酷い場合は端子が腐食して折れてしまうこともあります。
今回は液漏れとはどのような状態をいうのか?
また、液漏れを起こしてしまう原因と対策、液漏れを起こしてしまったときの処理の仕方をご紹介していきたいと思います。
液漏れとは
まず、液漏れとはどのような状態をいうのかをご覧下さい。
赤い矢印の部分に白い粉のようなものが付着しているのが分かりますでしょうか?
この状態が液漏れです。
また、もっと酷い場合は下の写真のように全体が腐食したようになります。
なぜ液漏れを起こしてしまうか?
液漏れの原因は「時計が止まった後、長期間放置した」ことによるものが多いです。
(長期間放置しなくても出液漏れを起こす可能性はあります。)
止まってから数ヶ月でも液漏れを起こす可能性はあるので、止まってしまったら早めの電池交換をオススメします。
また、使用推奨期限を過ぎた電池を使っても液漏れを起こす可能性が高くなるので古い電池は使わないようにしましょう。
(店舗に依頼しての電池交換であれば使用推奨期限の管理はされているでしょうから、そういった可能性は低いと思います。)
ちなみに、余談ですが乾電池にも使用推奨期限があります。
ご自宅に電池を買い置きしている方は確認してみたほうがいいかもしれません。
液漏れを起こしていた場合はどうする?
ご自身で電池交換をする場合、液漏れを起こしていたらどうしたらいいのでしょう?
液漏れをおこしたことによって、白い粉が機械内部に入り込み、不調の原因になったり、端子を腐食させ折れてしまう事もあります。
まずは端子についている白い粉を綿棒などで拭きとってください。
強くこすると端子を破損させてしまう可能性もありますので、優しくなでるように拭いてください。
※端子の腐食が大きいと電池を外しただけで折れる場合もあります。 作業は慎重に行ってください。
また、その他の部分にも白い粉が付着しているようならふき取ってください。
ただし、これは応急処置みたいなものですので、本当ならば分解掃除をオススメします。
分解掃除をご自身で行うのは非現実的なので専門店に相談することになると思いますが、費用も時間もかかります。
時計や修理内容によって価格は大きく違いますが、安くても1万円前後はかかるかと思います。
ちなみに、高級時計だと10万円近くかかる場合もあります。
最後に
もし、時計が止まってしまったが使わない という場合は電池を抜いておくことをオススメします。
そうすれば長期放置による電池の液漏れを防ぐことができます。
ただし、電池を抜いていたからと言って次に電池を入れた時に必ず時計が動くとは限りません。
経年劣化による内部潤滑油の乾きや固着によって不調を起こすことも考えられます。
(動かしていた場合でも経年劣化はあります。)
できることならば電池交換して使ってあげてください。
時計もそれが一番嬉しいと思います。