【腕時計】電池交換してもすぐに止まってしまうんだけど…
皆さんはご自身の腕時計の電池寿命が何年なのかを知っていますか?
ほとんどの方は知らないと思います。
私もこの業界に入るまでは気にしたことすらありませんでした。
しかし、電池交換をご依頼いただいたお客様からは「次は電池交換いつ頃かな?」と聞かれることがよくあります。
時計の種類によって電池寿命は違うので一概には言えないのですが、多くの時計は2年~3年くらいの周期で電池交換が必要になってきます。
しかしながら、実際にお使いいただくと2年未満で電池切れになってしまうこともあります。
このような事が起きるとお客さんから言われるのが、
「電池の質が悪いものを入れたんじゃないの?」
「電池交換作業が下手だったんじゃないの?」
なんて言われることもあります。
確かに、消費期限が切れた電池を入れた可能性もありますし、作業の過程で電池をショートさせてしまった可能性もあります。(ちゃんとしたお店ならそう言った可能性は低いと思われます。)
しかし、電池の寿命が短くなってしまう原因で最も可能性が高いことが他にもあります。
今回は電池寿命が短くなってしまう原因として最も可能性が高いことは何か?
また、電池寿命が短くなってしまった場合どうすれば良いのかをご紹介をしていきたいと思います。
なんで電池寿命が短くなったの?
先ほども言ったように大抵の腕時計の電池寿命は2年〜3年です。
しかし、2年未満で止まってしまう場合もあります。
その原因として最も可能性の高いのが潤滑油の乾きです。
アナログ時計には極少量の潤滑油が注油されています。
それが何年かすると乾いたり、汚れたりする場合があります。
そうすると歯車の摩擦が大きくなり、電池の消耗が激しくなってしまうのです。
※これは経年的なことなので、使っていても使っていなくても劣化は進んでしまいます。
メーカーによって違いますが、3年〜5年くらいで経年劣化が起こります。と案内している場合が多いです。
※クロノグラフ(ストップウォッチ)やバックライト付きの時計は、それらの機能を動作させれば電池の消耗が早くなる場合があります。
電池寿命が短くなったらどうすればいいの?
電池寿命が短くなってしまった時の改善方法は分解掃除(オーバーホール)です。
分解掃除とは、簡単に言えば機械をパーツごとに分解して洗浄をした後に組み直し、新しく潤滑油をさします。
要は新品の状態に近づけるような作業になります。
これによって電池の寿命は改善されるでしょう。
オーバーホールに関してはメーカーや時計によって価格が全然違うので詳しくはご購入店や専門店に問い合わせてみてください。
最後に
電池寿命が短くなる原因はお分りいただけたでしょうか?
長く時計を使っていればいつかはメンテナンスの必要な時期はやってきます。
電池寿命が短くなってしまっても動いていれば良いや。とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、時計がメンテナンスをして欲しがっている合図だと思っていただければと思います。
まずは近くの時計店に金額や時間に関してだけでも相談してみることをオススメします。