電波時計について

2017年1月6日

 

時計に最も重要な事は「正しい時刻を表示してくれること」だと思います。

いくら見やすい時計、オシャレな時計でも時刻が間違っていたら本末転倒です。

正確な時刻を表示するという意味ではGPSやスマホ連動の時計もありますが、金額や使い勝手から言うとまだまだ電波時計が主流と言える状況です。

この項目では、電波時計の特徴や使用上の注意点をご紹介していきたいと思います。

これから電波時計の購入を考えている方は時計選びの参考にして頂き、すでにお持ちの方は改めて注意点をご確認いただければ幸いです。

特徴

正確な時間を刻んでくれる

電波時計の最大の特徴であり、強みでもあるのが「正確さ」です。

1日1回、電波を受信することによって、時刻を合わせてくれます。 ほとんどの時計は深夜に受信が行われるようになっています。

毎日受信できている限りは1日の中で起きてしまった誤差も調整してくれるためほとんど狂うことはありません。

 

電波受信にかかる時間

受信には時間がかかります。 電波と言われると一瞬で受信できそうな感じがしますが、夜間で約10分~15分くらいはかかると思います。

また、日中は夜間に比べ電波受信がしにくく、さらに時間がかかることもあれば、受信すらできないことも多いです。

受信が始まったらすぐに調整が始まらないのは故障ではないのでご安心ください。

 

電波塔は世界に6局(日本国内に2局)

世界に電波塔は6局しかありません。(2017年1月現在) そのうち、2局は日本の「福島県」と「九州(佐賀県と福岡県の境の山)」に在ります。

海外にある電波塔は「中国」、「アメリカ」、「ドイツ」、「イギリス」の4か所に1局ずつです。

これらの電波が受信できる環境でないと自動で時刻を合わせてくれません。

※全ての電波時計が6局に対応しているわけではないのでご注意ください。 国内の2局しか対応していないものもあります。

 

ソーラーバッテリーの物が多い

電波時計は毎日電波を受信するので電池の消耗が非常に激しく、電池の容量の少ない腕時計は電池交換の頻度が非常に高くなってしまいます。

そのため、ソーラーバッテリーを採用することによって電池交換が頻繁に必要になる問題が解消されました。

未だに電池(1次)タイプの電波時計もありますが大半はソーラーバッテリー内臓の「電波ソーラー」として販売されているものが多いです。

買うなら電波ソーラーの時計をオススメします。

 

注意点

電波はどこでも受信できるわけではない

電波の受信は夜間に自動で行われますが、電波を受信できない環境もあります。

壁がコンクリートで出来ている場所は受信しにくく、周りの建物にも影響を受けます。

また、移動している間は受信しにくくなってしまいます。

私も自宅での自動受信は出来ません。

なので、外に出た時に強制受信という方法で電波受信を試みるのですが、昼間に外で15分もその場に止まっている事が無いので受信できないまま使用していることが多いです。(強制受信については説明書をご覧ください。)

 

電波を受信しているかチェックが必要

時刻はズレていないようでも電波受信が出来ていないと少しずつズレていく可能性があります。 たまに電波が受信できているかチェックした方が良いと思います。

ズレていても電波受信が出来れば自動で調整してくれるので強制受信を行ってください。

(チェック、強制受信の方法は説明書をご覧ください。)

 

基準位置がズレていると時刻が合わない

アナログの電波時計の場合、針の基準位置がズレてしまっていると電波受信をしても時刻が合いません。 電波時計に関する問い合わせで非常に多いのがコレです。

基準位置の確認と調整は基本的に自分で出来るのですが、説明書が無いとかなり難しいです。

操作が複雑なので、説明書を紛失してしまった方はメーカーや販売店に問い合わせた方が良いと思います。

また、基準位置がズレる原因としては磁気の影響、電池切れが多いです。

家電製品やモーターを使った製品にご注意いただき、ソーラータイプの時計は定期的に充電してご使用ください。

 

手動の時刻調整が難しい

国内で使う場合、電波受信が出来れば手動で時刻調整をする機会がほとんど無いと思いますが、海外で使う場合は現地の電波に対応していなければ手動で時差を調整しなければいけません。

正直なところ、これは非常にメンドクサイです。 また、難しいです。

私も時計の業界に何年かいますが説明書無しで全ての電波時計の手動時刻調整をすることはできません。

個人的には海外旅行に行く方には電波時計をオススメしませんが、このデメリットを解消するために簡単な操作で各国の時刻に合わせることのできるモデルも登場し始めました。

もし、海外に行くのであれば、その時計が「海外の電波に対応しているか?」 「時差は簡単に調整できるのか?」 を確認してからの方が良いと思います。

 

最後に

以上が電波時計の特徴と注意点でした。 時刻正確さに関してはかなり安心して使えますが、操作方法が難しいので説明書は絶対に捨てないでください。

基準位置の調整も説明書に載っていますが、時間と手間がかかるので一般の時計店では有料のお店もあるくらいです。

電波ソーラーは基本的に時間調整も電池交換も必要無いので、これほど優秀な時計は無いかと思います。

是非一度は電波ソーラーの時計を使ってみてください。

基礎知識

Posted by Y.mas