裏蓋が開かない場合【プロがやる裏技】
いくつも腕時計の電池交換をしていると、どうしても裏蓋が開かない時計に出会うことが有ります。
そんな時、プロはどのようにして開けるのか? 気になりませんか?
今回はそのテクニックをご紹介しますが、作業には細心の注意を払って下さい。
…いや、むしろ作業はオススメしません。 時計を壊したりキズを付ける可能性もあります。
どうしても自分で電池交換をやってみたい方に向けてご紹介をしますが、やるのであれば自己責任でお願いします。
では、さっそくご紹介をしていきますが、今回ご紹介するのは「こじ開けタイプ」の裏蓋の開け方です。
こじ開けタイプの裏蓋の開け方はご存知ですか? こちらのページの「こじ開け」の部分をご覧ください。
※このページでは通常の開け方を試しても開かなかった場合を前提にします。
使う道具
通常の開け方に加えて使う工具は、これ。 ハンマーです。
100均で買いました。(笑)
やり方
最初は通常通りのやり方と違いはありません。 まず、こじ開け口を探します。※下の画像の時計は6時側にこじ開け口が有るのでベルトを外して作業します。
次にこじ開け口に「こじ開け」を当てます。
角度はこんな感じです。 時計にもよりますが、意外に角度は重要です。
しっかりとこじ開け口にこじ開けを当てたら親指と人差し指でこじ開けの先端をこじ開け口からズレないように押さえます。
そしてこじ開けの持ちての部分をハンマーで叩きます。(こじ開け口にこじ開けを入れ込む感じで叩きます。)
強すぎず、弱すぎず、が重要です。(音で言うとコンコンくらいのイメージ)
強すぎればこじ開けが内部に入り込んで機械を破損させたり、文字盤の足を折ってしまう事もあります。
弱すぎれば開きません。 弱くても何度も叩くと時計に対するダメージは大きくなります。
最後に
先ほど、叩くときは強すぎず弱すぎずと言いましたが、初めてやる方は強いのか弱いのか分かりませんよね? これがハンマーで叩くことがオススメできない理由の1つでもあります。
また、プラスチック製のパッキンの場合はパッキンが割れてしまう可能性もあるので注意が必要です。
最初にも言いましたが、この作業はあまりオススメしません。 なぜかというとリスクが高いのです。
衝撃は時計への負担が大きく、傷が付いたり、ガラス、内部パーツに破損が出てしまう事もあります。
私も出来るだけこの方法は使わないようにしています。
また、裏蓋が外せないという事は閉まりにくい可能性が高いです。
裏蓋の閉め機が必要になる可能性も視野に入れておいてください。
※今回の技が通用するのはこじ開けタイプのみです。 スクリュー、ネジ止めのタイプにこの作業をすると破損してしまうので絶対にやらないでください。