ソーラー

2015年8月2日

 

ソーラータイプの時計は太陽光の光を受けて、そのエネルギーを充電池に貯え動力源にしています。

この充電池は形こそボタン電池ですが、まったく別物で、2次電池と呼ばれています。

ちなみにソーラータイプの時計にも水晶が入っていますが、クオーツ時計と呼ばれることはあまりありません。

一般的に電池(1次電池)を[クオーツ時計]、ソーラーバッテリー(2次電池)を[ソーラー時計]と呼ばれています。

 

では、ここからはソーラータイプ腕時計の代表的な特徴をご紹介いたします。

電池交換が不要

充電池にエネルギーを蓄えて繰り返し使えるため、基本的に電池の交換が不要です。

基本的に、というのは充電池にも劣化はあるので充電容量が減ってしまうことがあります。充電容量が減ってしまうと、充電できなくなってしまったり、すぐに電池が切れて止まってしまうなどの症状が出ます。

そういった場合はメーカーでの修理が必要になります。ちなみにソーラー電池は自分で交換するのは難しいと思います。

構造が難しいというよりも交換用の電池が手に入らないことがほとんどです。

充電池ではなく使い切りの電池(1次電池)でサイズが同じ物を入れたら動きました!なんて話も聞くことはありますが、絶対にやめてください!

 

充電する必要がある

ソーラー時計のよくあるトラブルはコレです。

普段使っていればソーラーパネルから光を取り入れて充電できると思っている方も多いですが、案外意識的に充電しないと電力はどんどん下がっていきます。急に止まってしまうなんてことの無いように定期的な充電が必要です。

ちなみにSEIKOのサイトでは、月に一回5~6時間程度の充電をオススメしていました。

 

蛍光灯でも充電できる。

先ほどお話ししたように意識的な充電をオススメしているわけですが、蛍光灯でも充電はできます。

ただし、充電効率がもの凄く悪いです。というのも意外に蛍光灯は光が弱く、時計を数センチの距離まで近づけても太陽光(晴れ)に比べると到底及びません。

光の強さは

[ 太陽光(晴れ) > 太陽光(曇り) ≧ 蛍光灯(距離数センチ) > 蛍光灯(部屋の照明) ]

の順です。

蛍光灯の光では時計を数センチの距離で当てても曇りの日の太陽光と同じぐらいか、それ以下です。

数センチの位置で固定するもの面倒ですし、曇りの日でも太陽光で充電することをオススメします。

 

ここからは充電についての注意点をご説明いたします。

まず、ソーラーパネルを光源に向けてください。大半の腕時計は文字盤にソーラーパネルが付いていますが、たまにケース横についているなんてこともあります。(ケース横はかなり稀です。)

あと、熱にも気を付けてください。長時間太陽光に当てて時計自体が熱されると機械内部の不調を起こしてしまうこともあります。

あくまで熱で充電しているのではなく、光で充電です。車の中に放置するのも良くありません。

 

フル充電で6カ月から5年

普段使っている限りは随時充電が行われますが、まったく使わなく、かつ保管場所が引き出しの中など暗闇だったりすると、どのくらいの持続時間があるか気になりませんか?

時計の種類にもよりますが、6カ月から5年の持続です。 ただしソーラーパネルの技術はどんどん進化しているので5年以上持続するものもどんどん増えてくるかもしれません。

ちなみに、一部の時計はパワーセーブ機能というのが付いていて真っ暗なところだと針の動きを止めて省電力モードになり電力消費を抑えるものがあります。

ただし、時計の回路部分ではしっかりと時を刻んでいるため、光に当たるとソーラーパネルが感知してその時刻まで針が一気に動きます。

何本か時計を持っていて、使用頻度が低い場合はこの機能が付いていると便利だと思います。

 

電池残量が減ってくると教えてくれる

この機能も付いている時計と付いていない時計があり、クオーツタイプの時計にも付いているものがあるのでソーラー時計の特徴とは言い難いかもしれませんが、電池残量が減ってくると、お知らせしてくれる時計があります。

クオーツタイプの時計なら電池交換した日からの経過日数で大体の電池残量が予想出来ると思いますが、ソーラータイプは電池残量がわかりにくいです。

そこで電池が減ってくると秒針が通常1秒毎に1メモリ進むはずが、2秒毎に2メモリや5秒毎に5メモリと通常とは違う動きをします。

また、文字盤の一部に [H] [M] [L] の表示で電池残量を示すものもあります。意味は以下の通りです。

[H] … HIGH

[M] … MIDDLE

[L] … LOW

もし針の動きが変わったり、[M]や[L]の表示を示している場合は早めに充電することをオススメします。

時計によっては電池残量が減ると電力を消費しないように機能制限がかかります。その場合、アラームやバックライトなど時刻表示以外の部分が使えなくなることもあるので要注意です。

 

まとめ

良い点は電池交換が不要なところ。(※基本的には…)

悪い点は定期的な電池交換が無い分、時計屋さんに持っていくことが少なく、プロの目で状態を見てもらう機会が少ないこと。

正直なところ電池交換だけだと詳しい状態まではチェックできないですが、それでもプロに数年に一回見てもらってメンテナンスやオーバーホールの相談をすることは時計にとってとても良いことだと思います。

 

というわけで、私はソーラーより、クオーツ派です。(※ただしソーラー+電波だと話は変わります(笑) 電波については別のページでご説明します。)

基礎知識

Posted by Y.mas